日本映画 VS 日本がテーマの外国映画 今年は日本の作品より、日本を扱った外国映画のほうが反響大
映画祭ウィークも半ばを過ぎ、上映作品についてのさまざまな批評、コメント、観客の反応が見えてきた。今年のトロントでは日本映画より、日本が出てくる外国製作の劇場映画2本のほうが反響があるようだ。
イッセー尾形が昭和天皇演じる「太陽(The Sun)」(露・伊・仏・スゥエーデン)は、インテリ層から特に注目を浴び、カナダの全国紙「グローブ・アンド・メール」などにもとりあげられている。
昨年、欧米の映画評コラムをにぎわせた、ヒトラーを初めて人間らしく描いた作品「ヒトラー最後の12日間(The Downfall)」とこの映画を比べる人も少なくない。
アメリカ、カナダ、イギリス(もと連合軍!)などにとっては、日本・ドイツ・イタリアは第二次世界大戦の"悪の枢軸国"なので、今でもやはり、昭和天皇は、"ヒトラー、ムッソリーニ、ヒロヒト"、と三大戦犯視されるのが一般的だ。カナダでも学校の教材映画やテレビのドキュメンタリーなどでそれが顕著なので、昭和天皇を人間的に心理描写した映画は、たいへん新しいアプローチということになる。
しかし、「ヒトラー最後の12日間」に対しては、戦争責任者に同情をよせるような作品、という評論家もいて極端な賛否両論があったが、「太陽」は興味ぶかい映画、という反応のほうが強い。(こういう反応は、戦時の被害者や遺族、アクティビストの活動やアメリカの態度などもいろいろ関係あると思うが、ここでは触れない)
そして、「拘束のドローイング9(Drawing Restraint 9)」。日本でほとんどロケ撮影をしたこの作品、今日(9月13日)の時点では、まだ上映していないが、監督が歌手ビョークの夫、ビョークが音楽担当・出演、芸術的である、ということで注目度は高い。が、プログラムに「セリフは一切なし、上映時間180分」と書いてあるので、「DVDでイイヤ…」派がすでに続出。
もう一つ、短編映画部門にカナダ・バンクーバー在住のマシュウ・スワンソン監督が日本で撮った「Hiro」が出典されたが、これは「シネマのスタイルが確立されていて、スマートでおもしろい」とカナダ全国紙で評価されている。
一方、日本映画への反応は静か。北野武監督の「TAKESHIS'」は、映画祭事務局の評価が高いが、先週末に上映が終了したにもかかわらず、現地ではメディアを含めあまり反響が見られない。
北米の一般映画ファンによる人気の意見交換ウエブサイトでは、「TAKESHIS'は、70年代後半に北米で流行ったマリファナ珍道中コメディチーチ&チョンのようなノリの映画だと思ったが違った」、「ヤクザシリーズかと思ったが、なんか難しい映画だった…」などのコメントが。
2005年トロント国際映画祭で上映される日本がテーマの 外国映画が紹介されているページ(日本語)
-ひかるさんのTorontonianClub
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